草スポーツが好きだ。プロじゃない人たちが、好きで続けているスポーツ。草野球、草サッカー、草バスケ、草卓球、草テニス。市井の人々が楽しむスポーツは、プロスポーツがやる競技とは違う輝きがある。
イチローが引退会見で、やっと野球を楽しめると言っていたのは、つまり草野球のことだと思うのだ。
金を稼ぐわけでもなく、優勝を目指すわけでもなく、相手を打ち負かしたいわけでもない。
休日や暇な時間に出かけて楽しむスポーツ、それが草スポーツ。
草スポーツが盛んなスポーツは、プロの世界も盛り上がる。草の根の人たちがカルチャーを支えているのだ。
スケートボードは、草スポーツの究極だと思う。プロの世界があるにはあるけど、そんなもんは目指すもんじゃない。たまたまプロになってしまったくらいでちょうどいい。
アメリカのプロスケーターが、プロになるための秘訣について、
「プロを目指すな。仲間とスケボーを楽しめ。」
と言っていた。プロになるために滑るとスケボーが楽しくなくなるそうだ。
仲間と楽しんだ先に、プロスケーターという道があるだけだと。
やっぱり、そうなのだ。
お金や地位や名誉から離れて、その瞬間を楽しむことが、スケートボードの価値だと信じている。
最近は、子供をプロスケーターにさせたい大人がいると聞く。せいぜい頑張ってください。
究極の草スポーツだったスケートボードの根っこを引っこ抜いて、植木鉢に植え替えようとしている不届き者がいる。すっこんでろよ、このスットコドッコイが。
僕たちは、究極の草スポーツ スケートボードをこれからも続けていこうではないか。
下手でも、ダサくてもいい。いつもの場所に、いつもの時間に、仲間と集まって、真剣に滑る。
意味などなくていいのだ。スケートボードは、目的だから、板に乗ったときに達成している。
